薬(消炎剤)は、たいへん有効な補助療法

■薬は炎症を抑え、骨の破壊を防ぐ働きがある
変形性膝関節症の一番の問題は、関節軟骨が破壊されることです。
現在、薬で関節軟骨の傷を治したり、骨の変形を治すことはできません。
変形性膝関節症の治療で用いるのは消炎剤で、痛みや炎症を抑える効果があります。
消炎剤では、一時的に痛みを止めるだけではないのかと思う人もいると思いますが、確かに薬だけでは、根本的な治療にはなりません。
しかし、変形性膝関節症が進行する過程で関節内に強い炎症が起こり、関節軟骨の破壊に拍車がかかる時期があります。
この時期に消炎剤を使うと関節の破壊がある程度防ぐことができます。
タイミングよく薬を使えば、とても効果があります。
薬は、炎症を抑えて腫れをとる効果(消炎効果)、痛みをやわらげる効果(鎮痛効果)、熱や痛みをとる効果(解熱効果)などの効果をあわせもっていますが、薬の種類によってその効果は異なります。


■関節軟骨をよみがえらせる薬
骨粗鬆症で骨が徐々にもろくなるときは、カルシウムやビタミンDを内服して骨を丈夫にします。
関節軟骨の傷を治すために、軟骨の材料を内服しても、体内で軟骨の材料として利用されるわけではありません。
内服後、分解され体内に吸収されて、さらに軟骨の中にある軟骨細胞によってコラーゲンやプロテオグリカンという分子に合成されてはじめて軟骨の材料になります。
ですから、軟骨の材料を摂取したからといって治療に直接結びつくものではありません。
ビタミンや他の栄養素に関しても直接的な治療の効果は確認されていません。
軟骨の材料を関節内に注入したとしても、軟骨細胞によって合成されるコラーゲンの網目構造の中に取り込まれてはじめて関節軟骨の性質をもつので、変形性膝関節症は、コラーゲンの網目構造が破壊されているため材料を注入しても、関節軟骨にはなりません。


■使いやすい薬の処方
消炎剤には、飲み薬、湿布、塗り薬、坐薬があります。
それぞれに長所と短所があり、副作用もあります。
副作用は、血液によって薬剤が全身に運ばれるために起こります。
局所的な副作用は、湿布や塗り薬などの外用薬に多く、全身的な副作用は、飲み薬や坐薬に出やすいです。
どのタイプの薬を使うかは、ある程度自分が選ぶことができます。
自分が使いやすいタイプの薬を処方してもらったほうがよいので、医師に希望は伝えましょう。


■薬のタイプ別の長所と短所
薬のタイプ別の長所と短所は次のようになります。
<飲み薬>長所・・・飲むだけなので、外用薬のような面倒さや服を汚す心配がありません。
短所・・・胃腸から吸収され、血液により薬剤が全身に運ばれて効果を出すので、関節が1ヵ所痛いだけのときはやや効率が悪いです。
胃腸障害など副作用が現れる場合があります。

<塗り薬・湿布薬>長所・・・患部に直接吸収されるため、比較的低濃度の薬でも効率がよいです。
短所・・・皮膚に直接塗ったり、貼ったりするので、かぶれやかゆみなどの皮膚症状を起こすことがあります。

<坐薬>長所・・・腸から薬剤が急速に吸収されるため、すぐに全身にわたって効果が現れます。
とても即効性があります。
短所・・・慣れないと扱いにくいです。
全身に副作用が現れる場合もあります。


■薬は自分勝手に使用したり、中止したりしない
薬は使うタイミングが大切です。
症状によって使う薬も違います。
副作用に関する知識も必要ですから、勝手に薬を中止したり、量を減らしたり、あるいは再開したり、薬を変更したりなどは、絶対にしてはいけません。
薬を使っていて副作用らしきものが現れたときは、すぐに主治医に相談します。
内服薬では主に胃腸障害が副作用として現れます。
また、外用薬では、皮膚のかぶれやかゆみ、赤みなどが現れます。
しかし副作用を考慮しても、薬を使ったほうがよい時期には医師の指示によってタイミングよく使い、効果的に関節軟骨の破壊を抑制することが大切です。


■他に使用している薬は医師に伝える
他の病気で、別の病院や診察科からもらった薬や、市販の薬を常用しているときは、必ず医師に伝えましょう。
とくに、頭痛薬などは、成分が重複することがあるので、副作用を避けるためにも伝えることが大切です。

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